政務活動費情報公開度ランキング基準で習志野市議会を採点してみた
- narashinoombuds
- 2024年11月11日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年11月24日
全国市民オンブズマン連絡会議が行なっている政務活動費の情報公開度ランキングというのがあります。
2002年の全国大会から調査を始めたというから、もう20年以上続けているそうです。
その間、なかなか公開度が上がらないため、ランキングの公開を始めたそうで、2024年大会は、公開を始めて8回目とのことです。
毎年メディアでも取り上げられるようになっています。
*政務活動費に関する情報公開 鹿児島県議会は42位ーNHKニュース2024.10
*不正絶えぬ政務活動費、ランキングで見る緩い実態ー東洋経済オンライン2022.10
*政務活動費の情報公開度 県内議会、依然低くー東京新聞2020.10
政務活動費情報公開度ランキングとは、47都道府県議会と20の政令市議会、62の中核市議会、計129議会を対象に質問票を送付し、その回答をもとに採点し、政務調査費の透明性についてランキングするものです。
採点基準は、開示される情報の種類のほか、「住民がどれだけ政務活動費の情報にアクセスしやすいか」を重視して作成されているそうです。
調査項目は、以下の通りです。
政務活動費が適正に支出されたことを判断する資料が公開されているか。
政務活動費を支出してどのような調査研究活動をし、成果を上げたかが公開されているか。
誰もが容易に政務活動費の情報にアクセスできるか。
100点満点で、公開の方法、度合いなど、採点基準により0点〜10点で採点し、合計得点でランキングされます。HPで公開など、住民が簡単に見ることができるようにしているものなど、公開性の高いものは得点が高くなります。
この採点基準を利用して、習志野市議会を採点してみると・・・
60点!でした。

2024年のランキング対象自治体の平均点は62.1点で、基本的な情報の作成の義務付けやネット公開等を行なっていれば50点は取れるようになっているとのこと。
千葉県内の54の自治体では、7自治体は政務活動費の交付そのものがなく、残り47自治体が政務活動費を交付しています。
全国市民オンブズマンのランキング調査の対象となっている千葉県内の自治体は、
千葉県(都道府県)
千葉市(政令指定都市)
柏市(中核市)
船橋市(中核市)
で、
千葉県は、35点、47都道府県中、36位
千葉市は、47点、政令指定都市20団体中、11位
柏市は、75点、中核市62団体中、24位
船橋市は、27点、中核市62団体中、61位
と発表されています。
中核市とは、政令指定都市以外で人口20万人以上の要件を満たす規模や能力などが比較的大きな都市を指します。
習志野市は20万人には届きませんが人口は17.6万人で、千葉県内の人口規模では9位に位置します。
中核市62団体のランキング調査に習志野市の得点をあてはめると、42位にあたります。
全国市民オンブズマンによると、
政務活動費の不正がこれだけ多くの議会で問題となり、市民の関心が高いにもかかわらず、50点もとれない議会は、落第というほかない。
だそうで、習志野市は落第こそしなかったものの、平均には届かず、まだ努力する余地はあるよねってとこですかね。
習志野市の減点ポイントは、
活動報告書が公開されていない(保管義務はあり、参考提出あり)。
視察報告書が公開されていない(作成義務あり)。
マニュアルが公開されていない(存在はする)
情報公開請求で、紙で保管しているものは紙でしか公開しない。
です。
習志野市の各項目への評価は、主に実体験上の情報、習志野市の政務活動費に関する取扱要項等の資料、総務省の令和5年度政務活動費調査を参考にしています。
ルールに基づいて行なっているなら、ルールを公開しないと適正かどうか判断できません。また、政務活動費で行われた活動報告や視察報告は、議員が何に関心を持ち、どのような活動を行っているか、そしてどのような成果をあげているか、住民が知ることができるようにすることは、とても大切で必要な情報です。
費用の公開だけでなく、その中身も含めて市民に知らせ、住民の適正な判断に資するよう、務める必要があるでしょう。
習志野市議会の政務活動費に関する要項等の資料はオンブズ資料室に置いてあります。採点のデータは会員限定資料室にあります。
☆習志野市議会政務活動費に関する取扱要項等は、オンブズ資料室にあります。