習志野市下水道施設等へのウォーターPPP導入検討に係るマーケットサウンディング調査結果が公表されました。
- narashinoombuds
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こんにちは、市民オンブズマン習志野事務局です。
習志野市企業局が導入を検討している「下水道施設等へのウォーターPPP導入検討に係るマーケットサウンディング調査結果」が公表されています。
*習志野市下水道施設等へのウォーターPPP導入検討に係るマーケットサウンディング調査の結果公表 習志野市企業局HP 2025/4/23
HPの構成から、継続的に市民に経過状況を知らせる予定がないのか、結果公表だけの単独のページとなっており、またページを削除するかもしれませんので、結果のファイルを貼っておきます。
受託可能性のある民間事業者の考えや視点、懸念点などを垣間見ることができます。
⬇︎下水道施設等へのウォーターPPP導入検討に係るマーケットサウンディング調査結果
⬇︎上記マーケットサウンディング調査(2025.2.10〜2.28)を行った時の習志野市の公表資料
⬇︎マーケットサウンディング調査のアンケート用紙
また、市議会で指摘されたため、下水道課が検討しているとするウォーターPPPについて、議員に情報提供がされるようになったようです(少し進歩)。
ウォーターPPPは、運営権を民間事業者に売却するコンセッション方式※1と、その少し手前の管理・更新一体マネジメント方式※2の総称です。
管理・更新一体マネジメント方式は、コンセッション方式にある運営権の売却はせず、契約期間を10年と短く設定するなど、自治体や企業が導入・参画しやすいよう、新たに設定されたものです。

※1 コンセッション方式・・・所有権は自治体に残すものの、運営権を売却し、民間事業者に料金・使用料の直接収受を認め、それらを含めた民間の資金を原資に管理・運営・更新を任せる方式。レベル4.0と呼ばれる。
※2 管理・更新一体マネジメント方式・・・性能発注で包括的に管理・更新を任せる方式。レベル3.5と呼ばれる。
習志野市企業局下水道課がひとまず導入を検討しているのは、管理・更新一体マネジメント方式でのウォーターPPPのようですが、「民間事業者の提案次第によるところでもある」というようなことを当時の企業局管理者は答弁していますので、どのようなものが導入されることになるかは現時点では不明です。
ウォーターPPPは、コンセッション方式にせよ、管理・更新一体マネジメント方式せよ、受託した民間事業者に、10年から20年、あるいはそれ以上の長期に渡り、多くの部分を任せることになるため、ブラックボックス化を招きやすく、住民生活に影響が及ばないようにするには、監視・検証を可能にすることは欠かせません。
しかし、対象は民間の事業者ですから、市の情報公開条例の対象とならない部分も多く、市が取得した文書であっても、企業秘密等の理由をつけて情報が公開されないことは、すでに先行自治体で起きています。民間事業者が委託した先、となればもう手に負えません。
これは、市民に対してだけでなく、所有者である自治体に対しても、適切に情報提供が行われないことすらありえるという話で、自治体が事態の把握や調査ができないリスクもあるということです。
本来、公共を守り、市民に不利益が及ぶことのないよう、監視、規制を行なっていくには、相応の体制、能力が市には求められますが、どうも、国から言われているからやっている、ウォーターPPP自体、よく理解していない、契約等の面倒な仕事が減れば良い、コンサル丸投げの気配で、それどころではなさそうです。
ましてや、習志野市は不都合なことは自ら公表はしない、議会にも説明しない、情報公開請求があっても無理やり理由をつけて開示しない、公平性・透明性を確保するために各種指針等を定めても、幹部自ら反故にする、市民が知らなければ良いとばかりに情報を削除する、読み取りに苦労する資料を出す、備えているべき資料が用意されていない・・・ということを実際にやってきてますから、このままでは市の言うことを信用する根拠がありません。