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習志野市議【収支報告調査】③ー疑義と回答

更新日:3月2日

こんにちは、市民オンブズマン習志野事務局です。


前回前々回に引き続き、政治資金規正法により千葉県選挙管理委員会に提出が義務付けられている政治資金収支報告書について、今回は、習志野市議会議員が関係するものについて調査する中で生じた疑義について、その内容と対象議員に問い合わせた結果についてです。


※R8.3.2 記事掲載後、訂正状況の経過報告をくれた議員、締切から遅れて回答が来た議員がいますので、一部追記しています。


今回の調査対象は、現職を対象とした令和5年の政治資金収支報告で、同年には、習志野市長・市議会選挙が行われた年でもあり、そちらに計上されているものもありますので、当該選挙費用収支報告も併せて調査したものです。



今回、疑義があった習志野市議会議員は7名で、各議員に個別に問い合わせをしていました。回答があったのは5名、2名は回答なしです。

回答があった議員については、事実を認めた上で、反省の弁を述べられ、訂正等の対応をされたと回答がありました。


後日、訂正状況の確認も行なってきましたので、そちらも併せて報告します。


対象議員の疑義の概要、回答の有無・訂正状況は以下の通りです(50音順)。

※スマホの場合は、横にスライドして見る事ができます。

対象議員

(敬称略)

疑義の概要

回答の有無

訂正状況

  • 無届の団体で、政党支部から寄付を受領している。

  • 選挙費用収支報告書に政党から金銭の寄付があった記載があるが、政党支部の政治資金収支報告には議員への寄付の支出の記載がない。

  • 政党支部から受けた寄附の一部について、選挙費用収支報告に記載がない。

  • 無届の団体で、政党支部から寄付を受領している。

  • 政党支部と無届団体とで寄付の授受が完了しているはずだが、議員個人の選挙費用収支報告にも同政党支部から寄付があったと記載がある。

  • 選挙費用収支報告の支出において、家屋費と印刷費のみの計上で、人件費と食糧費を消した形跡がある。

回答

なし

  • 自身が代表を務める政党支部が受領した寄付について、寄附を支出した別の支部の政治資金収支報告に記載がない。

  • 国会議員から寄附があったように、選挙費用収支報告に記載がある。

  • 政党支部から受けた寄附について、同氏の後援会の収支報告に記載された日付と一致しない。

  • 後援会の収支報告には、後援会から同氏への寄付の記載はないが、議員個人の選挙費用収支報告書にも同政党支部からの寄附が記載されている。政党支部の収支報告には議員個人への寄附の記載はなく、且つこちらも日付が一致しない。

回答なし/

締切1ヶ月後に回答あり


×→



以下、事案の内容と、各議員からの回答および、その後の確認状況です。

なお、記事の都合上、内容については、要約・抜粋とさせていただきます。


【1】荒木和幸議員(第33代副議長・現監査委員

事案

令和5年自民党千葉県第二選挙区支部の政治資金収支報告書に、「荒木かずゆき後援会」宛に10万円の支出(寄附)の記載があり、同後援会名義の領収書の提出も確認できた。

しかし同後援会は、平成25年に、寄附を受け、又は支出をすることが禁止されている「みなし無届団体」(政治資金規正法第17条2項指定団体※1)となっている。

なお、選挙費用収支報告書に記載はない。

回答

寄附受領時に、後援会が失効※2している認識がなく、後援会名義で領収書の提出をしてしまった。同支部には、私個人が受領したとの旨で記載内容の修正をお願いしている。また、私個人の選挙費用収支報告書には記載をしていなかったため、修正を行なった。

深く反省するとともに、今後改めてこのような事が無いよう努めて参る所存。

その後

選挙費用収支報告書については、追加提出を確認。令和8年1月30日現在、自民党千葉県第二選挙区支部の収支報告書の修正は確認※3できていない。

※1 政治団体の届出がされた場合、たとえ活動実態がなくても、毎年収支報告書の提出が必要となります。提出期限までに提出しなかった場合、その前年分の収支報告書も提出していない時は、政治団体としての届出をしていないものとみなされます。

※2 政治団体は、解散の届出をしない限り、その実態に関わらず存続しているものとして取り扱われます。届出のある団体が政治活動をしなくなったときには、必ず解散の手続きが必要です。よって、失効という認識は誤りかと思われます。

※3 インターネット公表による確認。訂正が行われてから公表されるまでに一定の時間がかかります。



【2】入澤俊行議員

事案

令和5年入澤俊行議員の選挙費用収支報告書に、日本共産党千葉県西部地区委員会より30万円の寄附の記載があるが、同委員会の政治資金収支報告書には記載がない。

回答

寄付ではなく同委員会の費用として支出したもので、選挙費用収支報告書に記載するものではないものを誤って記載してしまった。同報告書の記載については、削除の修正を行なった。

今後このような誤りを起こさないよう、十分に気をつけていく。

その後

選挙費用収支報告書の修正を確認。



【3】木村孝議員

事案

令和5年立憲民主党千葉県総支部連合会の政治資金収支報告書に、令和5年3月9日付で30万円、令和5年4月14日付で8万円、公認料名目の寄付をしたと記載があり、同支部が証拠書類として提出していた、木村孝議員の銀行口座への入金記録も確認できた。

しかし、同議員の選挙費用収支報告書には、30万円の記載はあったが、8万円について記載がなかった。

回答

記載に漏れがあったことが判明した。現在、習志野市選挙管理委員会に対し、訂正願いの申請を行っている。

今後は事務手続きの確認を一層徹底し、再発防止に努めていく。

その後

選挙費用収支報告書の追加提出を確認。



【4】佐々木秀一議員(第31代議長・第34代副議長)

事案

  • 令和5年自民党千葉県第二選挙区支部の政治資金収支報告書に、「佐々木しゅういち後援会」宛の10万円の支出(寄附)の記載があり、同後援会名義の領収書の提出も確認できた。

    しかし同後援会名の政治団体の届出は確認できないことから、禁止されている無届団体で寄附を受領している可能性※4がある。

    なお、「佐々木しゅういちを育てる会」については、平成24年に、「みなし無届団体」(政治資金規正法第17条2項指定団体※5)となっている。

  • この10万円について、同支部の収支報告及び領収書から、同支部と同後援会で寄附の授受は完了しているはずだが、佐々木秀一議員の選挙費用収支報告書に同支部から同額の寄附を受けた旨、記載がある。同支部は、議員個人に寄附をした記載をしておらず、記載内容が一致しない。

  • 佐々木秀一議員の選挙費用収支報告書の支出において、家屋費と印刷費のみが計上されており、続くページに食糧費と人件費について消した形跡がある。計上すべきもの※6を計上せずに提出した疑いがある。

回答

なし

その後

選挙費用収支報告書で人件費の追加提出を確認。同支部からの10万円の寄附についてはそのまま。

※4 設立届の届出前に政治活動(選挙運動を含む)のために、寄付を受け、または支出をすることは禁止されています(政治資金規正法第8条)

※5 17条2項指定団体とは、2年間、政治資金収支報告書を提出しなかった場合に、政治団体としての届出をしていないものとみなされ(政治資金規正法)、これらの団体は、その日以後、政治活動(選挙費用を含む)のために、いかなる名義であっても寄附を受け、又は支出をすることはできません。政治団体は、たとえ活動実態がなく、収支が0円でも提出が義務付けられています。

※6 公職選挙法では、選挙運動に関するすべての寄附及びその他の収入を記載するとしています(公選法185条)。


佐々木議員から回答はありませんでしたが、選挙費用収支報告書に人件費のみ記載された報告書が追加で提出されていることが確認されました。

人件費を計上していなかった理由、その他については、回答がないため不明です。



【5】関根洋幸議員

事案

関根洋幸議員が代表を務める自民党千葉県習志野市第11支部の令和5年政治資金収支報告には、 自民党千葉県千葉市稲毛区第12支部より20万円の寄附の受領があったと記載があるが、稲毛区第12支部の政治資金収支報告書には、その支出をした記載がない。

回答

先方に確認したところ、記載漏れが発生してしまったとのこと。直ちに修正した報告書を千葉県選挙管理委員会に提出すると報告を受けている。

今後、このような事がないよう、当支部としても受領のみならず、相手方の支出に対しても確認し、報告を行う。

その後

令和8年1月30日現在、収支報告書の修正は確認※7できていない。

(追記)稲毛第12支部が訂正した収支報告を県選管に提出した旨、経過報告あり。

※7 千葉県選挙管理委員会のインターネット公表による確認になるため、訂正が行われてから公表されるまでに一定の時間がかかります。



【6】高橋正明議員

事案

高橋正明議員の選挙費用収支報告に、小林鷹之衆議院議員から10万円の寄付があった記載がある。公職の候補者※8は、自らの選挙区内にある者に対する寄附は特定の場合を除き、禁止されている(公職選挙法第199条の2)。

なお、小林議員が代表を務める自民党千葉県第二選挙区支部の収支報告書には、高橋正明後援会宛の寄付が確認でき、同後援会も受領の記載があるが、同後援会から高橋議員へ寄付をした記載はない。

回答

同日に収入した自己資金と錯誤したものであり、当該箇所を修正した。公職選挙法に抵触するような誤記に気づかなかったことは、私も出納責任者も深く反省するところ。

その後

選挙費用収支報告書の修正を確認。

※8 公職の候補者とは、候補者として届出のあった者、立候補を予定している者、現在公職にある者を言います。公職とは、衆議院議員、参議院議員、地方公共団体の議員及び長の職を指します。



【7】田中真太郎議員(第29代議長)

事案

  • 令和5年「田中真太郎後援会」の政治資金収支報告書に、自民党千葉県第二選挙支部、自民党東京都参議院比例区第二十二支部、自民党千葉県参議院選挙区第六支部より、それぞれ、15万、5万、3万円の寄附の受領の記載があるが、各支部が寄附をした日付と、同後援会の収支報告に記載された受領日が全て異なる。

  • 令和5年田中真太郎議員の選挙費用収支報告書にも、上記3つの支部から同額の寄付があったと記載があるが、各支部の政治資金収支報告書には、田中真太郎議員個人へ寄附をしたという記載はなく、一致しない他、こちらも2つの支部について受領日が異なる。

    なお、同後援会から田中議員へ寄附をした記載はない。

回答

なし/

(追記)締切1ヶ月後:各支部より受けた寄付受領日を訂正、支部から後援会が受けた寄付は、同会より議員個人へ寄付に訂正、議員個人の選挙費用収支報告書訂正の回答あり

その後

令和8年2月26日現在、訂正確認未了※8

※8千葉県選挙管理委員会のインターネット公表による確認になるため、訂正が行われてから公表されるまでに一定の時間がかかります。


田中議員の選挙費用収支報告書は修正等を行なった形跡はなく、回答もありませんので、事情は不明です。


ちなみに、自民党各支部の政治資金収支報告書にある寄附を支出した日付と、田中真太郎後援会の政治資金収支報告書および議員個人の選挙費用収支報告書の寄附の受領日付の状況は以下の通りです。

寄附した側の収支報告


受領側の収支報告


選挙費用収支報告

自民党千葉県第二選挙区支部

4/16

田中真太郎後援会

4/17

4/16

自民党東京都参議院比例区第二十二支部

4/23

田中真太郎後援会

4/17

4/16

自民党千葉県参議院選挙区第六支部

4/23

田中真太郎後援会

4/17

2/23

寄附を支出したという日付よりも前に、受領したことになっているものもあります。

(追記)質問時に設定した締切の1ヶ月後に回答が来ましたが、訂正内容はわかるものの、なぜそのようになったかの記載はなく、変わらず事情はわかりません。




に続き、習志野市議に関する政治資金収支報告の調査報告は4回目となりましたが、政党支部が議員に寄付したという情報と、議員側が受け取ったという情報を照合するという単純な外形的なチェックだけでも、習志野市の複数の議員(または相手方)について、不記載または整合しない記載、無届団体(見なしを含む)での寄附の支出・受領等が判明しました。


総務省作成 政治資金のあらましより
総務省作成 政治資金のあらましより

政治資金収支報告も、選挙費用収支報告も、一般市民に公表しているのは、「政治活動の公明と公正を確保」あるいは「選挙の公明かつ適正化」するための制度のひとつで、「民主政治の健全な発達を期することを目的」とするものです。


しかし、公表の方法そのものにも大きな問題がある他、公表されている収支報告書も、提出の遅れやそもそも未提出が目立ち、無届団体での寄付の受領、不記載・虚偽記載など違法状態であることが疑われるものが、7件発覚した結果となりました。


今回は、市民の判断に資する情報として、現職の習志野市議会議員に限定して調査・公表の対象としていますが、調査の過程で元職や県議会議員にも同様のケースが存在することも散見されています😇



習志野市議会議員においては、これまで以上に執行機関を監視し、公平、適正に行政が行われているかチェックするという役割を果たして頂きたいと期待します。



【参考資料】

政治資金規正法のあらまし - 総務省自治行政局選挙部政治資金課

政治団体の手引 - 千葉県選挙管理委員会

政治団体による政治活動の留意事項 - 千葉県選挙管理委員会

政治資金収支報告の公表について - 千葉県選挙管理委員会




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