旧モリシア津田沼、暫定再開後の未来
- narashinoombuds

- 2月28日
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こんにちは、市民オンブズマン習志野事務局です。
令和8年第1回定例会が始まっていますが、議案28号に、「定期借地権の設定について(旧庁舎跡地活用事業複合商業施設用地)」というのがあります。
議案概要によると、旧庁舎跡地に、複合商業施設用地として定期借地権を設定するもので、複合商業施設用地として、30年間プラス建物の築造及び解体に要する期間、ベルクに貸付を行うというものです。

ベルクとの契約は、当初言われていた時期より、だいぶ遅くなっているように思いますが、いよいよ、旧庁舎跡地を30年間の長期に渡り、200㎡の公共スペースを含むスーパーなどの複合施設を建てるための土地貸付の契約について、市議会にあがるようです。
一方で、JR津田沼駅南口再開発事業については、所有者(信託)である野村不動産は、今年度中に、旧モリシア津田沼の一部再開をするかどうか決定するとしており、市はそれに先立ち、文化ホールの暫定再開(10年間使用見込み)を行うための修繕設計費を債務負担行為として※1、約8,000万円を計上し、議決されています。
※1 債務負担行為といいますのは、設定した年度内に債務を負担する行為、つまり契約行為を行った場合に翌年度以降の予算が担保されるような、そういった予算になっております。したがいまして、債務負担行為予算を設定したものの、年度内に契約に至らないものというのも想定はされているところでございます。(令和7年12月16日一般会計予算特別委員会・齊藤洋介財政課長)
修繕設計費の予算上程について、市は、野村不動産の判断に先立って、「公式な意思を野村不動産に明確に示すことで、市にとって良い判断を早期に示していただく後押しを期待するものであり、商業施設の一部再開を決定した際に速やかに対応できるような準備行為である」と説明しています。
現状、市はとにかく文化ホール含む旧モリシア津田沼を再開するんだという方向に進めていますが、暫定再開をした後について、十分に説明されていないように思います。
今回の件を、時間軸で見ると、
修繕が必要だから暫定再開は、数年後
10年の暫定再開後、再開発が進むとは限らない
仮に再開発が始まるなら、そこからまた10数年使えない
ゆくゆく再開発により再建できたとしても、早くても20数年後となります。
また、財政の面から見ると、
10年間再開するために、修繕費用は20億円※
市の負担額195億時点( R7)で採算が取れないと一時中断。
※修繕設計費の予算計上の付託を受けた、一般会計予算特別委員会(12月16日)で、修繕により20〜30年にわたる長期の使用の可能性を問う質問も出ていましたが、市はあくまで10年暫定使用の設計を行うとしています。
暫定再開後、いざ再建する場合、相当の負担額になっていると考えられますが、

暫定再開を経て10数年後に、文化ホールの再建を含む南口再開発の再開について、どの程度の実現可能性と、市の財政負担、それによる他の行政サービスへの影響を見込んで、暫定再開を進め、旧庁舎跡地の契約を議会に上程したのでしょうか?
暫定再開の修繕設計費の上程の時も、多額の税金を使うにあたって明確な根拠は示さず、「再開可能性がある」と推定して、あるいは期待して進めています。
彼らが言うのは、
一時中断の申し入れ時の文書に「あきらめない」とあった
2週間に1度の野村との会合で、10年を1スパンと見ている
といった、ずいぶんぼんやりとした約束でも何でもない事柄を元にした話ばかりです。
そして毎回、「守秘義務がある」と、詳細についての説明を省きます。
相手方は民間企業ですし、協議における内容を、逐一公に話せないこともあることは一定理解します。
しかし、議会で税金を拠出する事案の審議をするにあたり、その正当性や妥当性を測る情報が不可欠であるのは言うまでもありません。
「守秘義務」を免罪符に、議員が判断するに必要な情報を欠いたままの議決は許容されるのでしょうか。逆に、市の説明責任の範疇にまで、守秘義務が適用されるような協定に、問題はないのでしょうか。
今回は、野村の判断の前に、市の姿勢を打ち出したいがために、予算確保を強行した様子ですが、議事録を読んでいても、市と議員との情報の非対称性は明らかで、背景・根拠が不明瞭なまま、JR津田沼駅南口での計画の推進に、疑問を呈する者も少なからず出てきている印象です。
先述したように、市は、市庁舎跡地をベルクに長期貸付する方向で、いよいよ具体的に動き出します。
旧庁舎跡地の長期貸付の契約が承認されれば、文化ホールの建設地として利用する可能性は、限りなくゼロとなります。
文化ホールの再建が、JR津田沼駅南口一択となると、今後に起こるであろう未来には、
相当の財政(税)負担
さもなくば
文化ホールの所有自体の断念もやむなし
が見えているのではないでしょうか。
しかし、リスクを市民に対して語ろうとする様子はありません。

JR津田沼駅再開発、文化ホールの再建設については、長い間、協議が重ねられてきました。しかし、その間、環境は急激に変化し、前提条件は、大きく変わっています。

すでに、JR津田沼駅南口にあったはずの優位性は霞む程に、初期費用は嵩んでいるのではないでしょうか・・・。
暫定再開は、焼石に水、いわゆるコンコルドの誤謬に陥っている可能性を危惧します。
習志野市はこれまで、
習志野市が試算した結果では、今後、25年間に必要となる公共施設の建て替えのための事業費は、約965億円であり、平均すると毎年、約38億円の事業費が必要になります。 一方、過去の実績や、今後の習志野市の財政状況を分析すると、公共施設の建て替えなどに充てられる予算は、事業費ベースで、約15億円となりました。 即ち、このままでは、現在保有している公共施設、いわゆる、ハコものと言われる施設は、約40%しか建て替えができないというものであり、大変厳しい試算結果となっています。 *習志野市が進める公共施設再生の取組(習志野市HP)
と説明し、公共施設等の統廃合(総量圧縮)、市有地の売却等(財源化)を進めてきていました。

2025(令和7)年生まれは、70万人だそうです。50年前に比べて1/3です。
ハコモノだけでなく、老朽化は市全体に及んでいます。
振り返れば、平成29年の野村不動産から受けた駅前広場や津田沼緑地を含めた一体的な再開発の提案から、JR津田沼駅南口に再建ありきで進んできており、民間事業者に多くを依存する事業です。
市として、適正なリスク評価と対応策の準備が不十分なまま進められてきた感は否めませんし、今なお、説明不十分なまま強行する姿勢は、現在またはこれから進める事業に関しても、同じことが繰り返される可能性を示唆するものと思います。
JR津田沼駅南口再開発問題について経緯・ポイントをまとめたページ:
JR津田沼駅南口再開発問題についての過去記事:
参考:市長News(YouTube)(R7.7.3)JR津田沼駅南口・再開発の現状
習志野市議会の一般質問は2月26日(木)から始まっています。
*令和8年第1回定例会 一般質問通告 - 習志野市HP習志野市議会





